「おなか元気ぐるーぷ」代表 白仁田裕二です。

私たちは福岡県久留米市で「おなか元気農園」という農園を営みながら、無農薬で菌を生かした「元気野菜」を提供する飲食店3店舗を運営しています。

農園では年間約50種類の野菜を作っていますが、無農薬・無化学肥料・無除草剤はもちろんのこと、自社の飲食店の生ごみを畑にまくことにより、作物に元気を与えてくれる菌を発酵させながら、生命力豊かな土をつくる「循環型農法」をとっています。

化学肥料に頼らない循環型農法

生ごみを分別し、できるだけ水気を切る。処理機で1日ほどかけると粉末状の乾燥した堆肥になります。

1平米に対して1kgの割合で乾燥生ごみを敷いていき、(その他、乾燥させた玉子の殻なども一緒に)すき込みます。その後、ブルーシートをかぶせ2~3週間ほど微生物の動きを活発化させます。

その後、シートを外すと微生物たちが表土に点々と白く現れて、分解の合図を出してくれています。再度、耕運すると、植え付け前の元気な土のできあがりです。その他、筑後川の苅草なども譲り受けて土作りに活用しています。

通常、農地に生ごみを埋めること(捨てること)は不法投棄にあたるのですが、「健康」「環境」「リサイクル」「雇用創生」を軸とした私たちの取り組みが認められ、今では久留米市から「お墨付き」をいただくようにもなりました。

久留米市環境部との協働事業

2007年からは、久留米市環境部との協働事業として、毎年、20か所以上(多い年は50か所以上)の保育園、幼稚園、小学校で、生ごみリサイクル土づくり・野菜づくりを通して、子ども達に「食の大切さ」を体感してもらう活動も行っています。

最初は「生ごみ汚~い」と言うお子さんも、その価値を知ると(発酵しやすいように)生ごみを懸命にちぎってくれるようになるのですが、お子さんたちのそんな姿を見るのが、私たちの何よりの喜びです。

こういった活動を通して、生ごみリサイクルや環境問題、食の大切さに、たくさんの子どもたち、そして、その親御さんたちに関心を持ってもらえれば、私たちも嬉しい限りです。

支えてくださっている皆様、本当にありがとうございます。

久留米市内に3店舗の飲食店運営

おなか元気ぐるーぷ全体の活動は大きく分けて3部門あります。

ひとつは先ほど申し上げた「農業部門」

ふたつめが「飲食部門」です。

久留米市六ツ門町にある“おなか元気居酒屋・まんまる”、同じく久留米市六ツ門町にある“おなか元気れすとらん・自然の恵み”、道の駅くるめ内の“おなか元気レストラン・ほとめき庵”、3店舗を運営しています。

身体が喜ぶお食事処

食材は、自社農園「おなか元気農園」の旬の野菜をはじめ、九州の契約農家が育てる元気野菜、えさや環境にこだわり肥育された畜産、九州の素材、行程にこだわった伝統的な発酵調味料などを使い、おなか畑の腸内フローラが喜ぶ食事を提供しています。

手前味噌で恐縮ですが、おかげさまで「身体が喜ぶお食事処」として多くの方から良い評価をいただいてますので、お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りいただければ幸いです。

そして、農業、飲食業に続く、3つ目の部門として私たちが取り組んでいるのが「就労支援事業」です。

元気な仲間づくり、活躍の場をつくる

2013年(平成25年)”就労継続支援A型事業所”「就労支援せんたーまんまる」を立ち上げ、元気な仲間づくりを1人でも多く目指し活動しています。

人とコミュニケーションをとることが苦手など、何らかの理由で引きこもってしまい、一般企業に就職する自信をなくしてしまっているような人が、年々増えているというのを聞いたことはないでしょうか。

就労継続支援A型事業所とは、そういった人に対して雇用契約に基づき働く場所を提供することを目的とした事業所です。

「就労支援せんたーまんまる」では、農園で自然に触れあいながらの作業などを通じて適性を判断し、チームの一員として活躍できる場を作っています。

今では、こういった取り組みを通じて雇用の創生に貢献することも、私たちにとっての経世済民(世のため人のため)活動だと考え、日々、みんなで努力しています。

これから先、いかなる状況になろうとも、私たち「おなか元気ぐるーぷ」は、果たすべき役割を全うし、見えてきた「健康」「環境」「リサイクル」「雇用創生」といった切り口で、事業に取り組んでまいります。

皆さまの一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

おなか元気グループ 代表 白仁田裕二